移動式クレーンは、クレーン・移動式クレーンなどを含む広義のクレーンについての日本の法令の定義区分のひとつであり、当該広義のクレーンのうち狭義のクレーン、デリック、揚貨装置以外のものを指します。それぞれに運転資格が異なり、この区分のものの運転には移動式クレーン運転士免許等が必要となります。移動式クレーンの定義として「自由に移動する」ことが必要なため、構内のレールの上だけを移動する門型クレーンは移動式クレーンではなく、電線につながれることなく移動できるためには動力源は内燃機などでなければ移動式クレーンとはなりえません。船の上にあるもの(揚貨装置に該当するものを除く)や、鉄道線路を自由に移動するものは移動式クレーンとなります。
クレーン船は重い物をつり上げて移動させるために特化した船です。移動式クレーンおよび海上起重機の一種です。船にクレーンを搭載した物が一般的です。最大級のクレーン船はパイプライン建設など沖合での工事、海上橋梁の建設などに使用されます。大きい物は半潜水型で造られていますが、単胴船型のものも用いられています。また、クレーンが旋回型のものと、旋回できない物があります。
トラッククレーンはトラックに運転席と荷台の間にクレーンの運転席付きの小型のクレーン機構を備えています。トラックは市販のものを使用しているため高速走行が可能となっています。またトラックの運転席と荷台の間に小型のクレーン機構を備え、車外で操作する物はカーゴトラックと呼ばれ、代表的なメーカーの名前から一般にユニックと呼ばれることが多いです。
ラフテレーンクレーンはラフタークレーンとも呼ばれており、ホイールクレーンに属しています。1つのエンジンを駆動源として走行、旋回、吊り上げなど全ての動作を行うところはクローラークレーンと非常に似ています。四輪駆動、四輪操舵システムを装備しているため、悪路でも走行・作業に対応できる仕様となっています。しかし自重だけでかなりの重さがあるので、最高速度が50Km/h(カタログ公表では49km/h)までしか出せない車種が多いため、公道を走行すると、後方の車線が渋滞する原因を作ってしまう可能性があります。また、大型のものは全長や全幅、重量などが制限を超えるため、公道の走行には国土交通省の発行する特殊車両通行許可証が必要となります。一部の大型車種については前後に誘導車を付けて、夜間しか走行できない車もあるそうです。しかし、通行許可の手続きは複雑であり、申請してから数週間経たなければ許可が下りないこともしばしばあり、それでは工事に間に合わないために無許可走行しているクレーン車が多いのが現状です。ほとんどのものは1人乗りですが、運転席後部に座席を設けた2人乗りの車両もあります。
クローラークレーンとはキャタピラで走行する移動式クレーンです。接地圧が小さいため、地盤の柔らかい場所や勾配のきつい場所での作業に適しています。その反面、走行速度が遅く、ナンバー取得ができないため、公道を自走できないものが多いです。現場間の移動はトラックやトレーラー等で運搬する必要があります。小型のものはミニクローラークレーンと呼ばれ、伸縮式ブームのものが多いです。大型のものはラチスブームが採用されています。大型のものは800 トン吊りから特殊なものになると1,000トン以上のものもあります。
操重車は、クレーンを搭載した鉄道車両です。主な用途は3種類あります。
1.貨物操車場などにおいて貨物を取り扱うこと
2.保線作業や建設工事に用いること
3.事故発生時の復旧作業など
設計は想定する仕事によって若干異なりますが、頑丈な台枠を持つ車体にクレーンを備えた回転部分を載せている基本構造は共通しています。車体にはジブを乗せ、クレーンを動かすための装置が備えられています。大型のクレーンでは、オペレータ用の操縦席も備えられています。車両には連結器が付いていて、機関車による移動が可能になっていますが、多くの車両は制限つきながらも自走可能で、工事現場などで多少の移動ができるようになっています。
■つり上げ荷重5トン以上の移動式クレーンの運転は移動式クレーン運転士免許(国家資格。学科試験・実技試験に合格すると免許されます)が必要になります。
■つり上げ荷重1トン以上5トン未満の移動式クレーンの運転は小型移動式クレーン運転技能講習(3日程度の学科および実技教育)が必要になります。
■つり上げ荷重1トン未満の移動式クレーンの運転は特別教育(2日程度の学科および実技教育)が必要になります。
■クレーン等安全規則に定める移動式クレーンを運転・操作する上で必要な資格です。
■この免許は、事業場(作業現場等)での運転・操作のためのものであって道路交通法上の運転免許ではありません。そのため、公道を走行するには当該移動式クレーンの道交法上の区分に応じた各種の自動車運転免許が別途必要となります。
■ブーム・アームといった一見クレーンと類似の構造を有する機械でありながらクレーン・デリック運転士免許とは別の資格として設けられている理由の一つとしては、移動式クレーンはしっかりと接地されているクレーンやデリックと異なり、バランス操作を誤ると車両自体が横転する危険性があることが挙げられます。
誰でも受験可能ですが、免許の交付は18以上となっています。
移動式クレ−ンを使用する事業者は、移動式クレーンの災害防止を目的として、労働安全衛生法により、定期自主検査の実施が義務付けられています。(社)日本建設工業会(建機工)は、事業者に代わって建機工会員会社に関連を有するサ−ビス工場等が、この定期自主検査を行うにあたり、建機工の前である(社)日本産業機械工業会が制定した移動式クレーンの検査に関する「検査認定者制度」を継続実施して参りました。また、検査実施済機械に「定期自主検査済ステッカ−」が貼付されてきました。現在、車両系建設機械等の特定自主検査は、たいへん充実したものとなっており、この為、建機工では、移動式クレーンに関して検査水準を正しく維持し質的向上を図る目的として、 検査技術者の認定、更新等、内容も大幅に改め新制度として「建機工認定移動式クレーン定期自主検査制度」を発足させました。
「移動式クレ−ンの定期自主検査済ステッカー」は、「移動式クレーン」並びに平成12年2月に労働省が正式に移動式クレ−ンとして認定した「クレーン機能を備えた車両系建設機械」が貼付対象機種です。移動式クレーン(「クレーン機能を備えた車両系建設機械」を含む)の検査済スッテカーには、建機工の「移動式クレーン定期自主検査済ステッカー」をご用命下さい。移動式クレ−ンは労働安全衛生法では「車両系建設機械」と区別されているため特定自主検査の対象外機種です。移動式クレーンの定期自主検査を実施しても「特定自主検査済ステッカー」を貼付できません。ただし、「クレーン機能を備えた車両系建設機械」は、一台の機械で機能を切り替えることにより、「移動式クレーン」になったり「車両系建設機械」にもなる機械のため特定自主検査も必要です。特定自主検査は労働安全衛生関係法で定めた資格者が実施することになっております。「特定自主検査済ステッカー」は、(社)建設荷役車両安全技術協会が発行しております。年次点検完了済みクレーンには、点検記録簿の発行及び下記ステッカーがクレーンに貼り付けられます。移動式クレーンのゼロ災は、建機工の願いです。最近の移動式クレーンは、安全性の向上のためのメカトロ化、さらには高性能化等により構造装置がより複雑化しております。定期自主検査を実施するには専門的知識とそれに伴う高い技術が必要となっています。これから定期自主検査のご用命の際は、 確かな技術と高度な専門知識を持った「建機工認定移動式クレーン定期自主検査者」にお任せください。
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